伊賀盆地特有の厳しい気候ときれいな水に恵まれた伊賀には、旨味の詰まった食材とそれらを使った料理がたくさんあります。
芳醇な香りと鮮やかな霜降り、とろけるような柔らかさから『肉の横綱』と称される、伊賀が誇るブランド牛です。
伊賀市内のお店には、網焼きやコロッケなど様々な伊賀牛料理が揃っています。
『伊賀牛』は松阪牛や神戸牛と肩を並べる上質の牛肉ですが、ほとんどが地元で消費されるため市外に出回ることが少なく、「幻の肉」と呼ばれ希少価値が高い牛肉です。
その昔、伊賀忍者が保存食として干し肉を携帯していたと伝えられており、その干し肉こそ伊賀肉の元祖だといわれています。また、伊賀は水質に恵まれた土地で、四方を山に囲まれた盆地特有の寒暖差のある気候が牛の肥育に向いており、良質な牛肉ができると言われています。
市内には伊賀牛を取り扱う飲食店が多数ありますが、「元祖伊賀肉 金谷」は代々地元で愛され続ける、創業およそ100年を誇る老舗。創業者が初めて伊賀牛を東京に売り込んだとされています。
優れた血統の伊賀牛を幾代にもわたって改良、吟味した至極の伊賀牛が味わえる名店中の名店です。
豆腐に味噌だれをつけて香ばしく焼き上げたヘルシーな伊賀地方の郷土料理『豆腐田楽』。
伊賀地方では、お正月や花見など人が多く集まる時のご馳走として、自家製の味噌を玉のように丸めて吊るし熟成させた「玉味噌」を豆腐に塗って炭火で香ばしく炙った豆腐田楽を振る舞っていました。
四方を山に囲まれた伊賀地域では昔、海の幸が手に入りにくかったため、貴重なタンパク源として重宝されていたのが、豊富に採れる大豆で作った豆腐や味噌でした。
平安時代から室町時代、田植えの時に豊作を祈って唄い舞い、田の神様を喜ばせる行事を「田楽舞い」や「田楽踊り」といいました。やがてその行事を専門とする「田楽法師」が現れ、寺院に奉納する行事となりました。
豆腐に味噌をつけて串を刺した食べ物がその時の田楽法師の様子に似ていたことから「田楽」という名がついたと云われています。
伊賀名物『豆腐田楽』を作り続ける老舗「田楽座わかや」は、地元産材料にこだわり、有機栽培の大豆から作る豆腐、約1000日間熟成させたまろやかな味噌、低温でじっくり焼き上げるための炭にいたるまで選りすぐりの材料で昔ながらの味を守り続けています。
また、伝統の中にも斬新さを織り込むスタイルも魅力。伊賀初の女性ソムリエとなった女将が提案するワインとのコラボレーションをはじめ、湯葉、豆乳、おからなどを使ったヘルシーな創作料理も評判です。
良いお酒には「良い米、良い水、厳しい寒さ」の三つの条件が必要です。
伊賀地方には良質な伊賀米、山々から湧き出る清水、乾燥寒冷になる盆地特有の冬の気候という酒造りに最適な条件が揃っており、古くから多くの酒蔵が個性豊かな日本酒を醸しています。
現在伊賀市では、六つの酒蔵でそれぞれの特長を持つ地酒が造られています。
伊賀のすべての酒蔵と直接取引がある唯一の酒問屋「株式会社 菊野商店」では、日本酒の試飲会や観光客向けの利き酒体験も行なっていますのでお酒に興味のある方は立ち寄ってみてください。
東京ドーム3個分の敷地を持つモクモクファームではウィンナーづくりやパンづくり、いちご摘み体験など、年間を通じて「農業」と「食べ物」について楽しく学べる様々な体験ができます。
農場での野菜の収穫、田植から収穫までの米作り体験、ジャージー牧場では酪農を通してより深い体験学習ができます。
宿泊滞在しながらじっくりとできる体験も開催しています。
80年代半ばに始まった天然羊腸を使う「あらびきウインナ-」の手づくり体験は特に人気があります。
普段食べているウインナーがどうやってできるのか、 ぜひ手づくりを体験してみてください。
できたてのウインナーは試食もできます。
自然・農業・手づくりをテーマにしたエコロジーファーム。
レストランや売店のほか、自然浴を楽しむ野天風呂などがあります。
手づくり体験教室や家畜動物と触れ合える場も豊富で、農業を楽しみながら学べるイベントも開催されます。
住所 | 伊賀市西湯舟3609 |
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お問い合わせ | TEL:0595-43-0909 |
営業時間 | 10:00〜16:30 ※営業時間・定休日等は季節により異なるため、ホームページでご確認ください。 |
西日本の主に近畿地方で親しまれる『丁稚ようかん』は、京都や近江八幡などでは蒸しようかん、福井や伊賀上野などでは水ようかんと地域によって異なります。
水ようかんと聞くと夏のお菓子ですが、伊賀では「冬のお菓子」として知られています。
江戸時代後期に丁稚が練り羊羹を作った後、鍋に残った羊羹に水を混ぜ、水ようかんのようにしたものを好んで食べていたことから『丁稚ようかん』と呼ばれるようになったと云われています。
伊賀の丁稚ようかんは、水ようかんより甘さ控えめで、舌触りと口解けがよくみずみずしいのが特徴です。寒い冬に暖かい部屋でよく冷えた丁稚ようかんを頂くのが、元々の伊賀の食べ方だったそうです。
最近では、昔ながらの丁稚ようかんの他にも趣向を凝らした丁稚ようかんを販売している店もあり、店によって違いを楽しむことができます。